サッカー五輪コロンビア戦は大一番。問われる日本の「修正力」 (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

「前半は守って後半勝負」のゲームプランが刷り込まれていくなかで、前半、引いて守る意識が強すぎるのではないか――。

 そんな質問をMF原川力にぶつけると、彼はこくりとうなずいて、言葉を発した。

「そうですね。僕も正直、(耐えるという言葉に)引っ張られたというか、その意識(耐える=引いて守る)になっていたんです。でも、待つだけが耐えることじゃない。今日、映像で改めて確認しましたけど、(インサイドハーフだった)僕と(大島)僚太くんが相手のボランチにもっと行ってよかった。相手にボールを持たせ過ぎてしまった。待っているだけじゃなくて、取りに行く守備をもっとしないといけなかったです」

 アジアでの戦いにおいては、引いて守っても耐えられた。しかし、世界ではそうはいかない。そんな現実を痛感させられたのが、親善試合のブラジル戦であり、ナイジェリア戦だった。

「そこがアジアとの差だと思いますし、それを初戦で実感できたことがプラスだと思うので、第2戦で修正していきたいと思います」

 開始6分での失点を皮切りに5点を奪われ、ディフェンスライン崩壊に追い込まれたナイジェリア戦。もちろん、1対1で簡単にやられたり、ミスを犯したりするのはDFの責任だ。しかし、1対1での弱さをいま指摘したところで、コロンビア戦までに劇的に改善されるものではない。別の守備のオーガナイズを探るべきだろう。

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