高倉なでしこジャパン。アメリカ戦に向けて期待の新戦力はこの2人! (2ページ目)

  • 松原渓●取材・文・写真 text&photo by Matsubara Kei

 そして、今回選ばれた20人は、2試合を通じて自分のクオリティを全力で示すことが求められる。

 初選出の5人は、育成年代も含めて代表経験がほとんどない選手もいるため、トップの年代に入ってどこまでやれるのかは未知数だ。単純に考えれば、世界女王のアメリカ相手に「当たって砕ける」リスクも大きいだろう。指揮官はそのリスクも覚悟の上で、その「伸びしろ」に賭けたのではないか。

 たとえば、限られた時間の中で、全力でチャレンジした結果、散々な結果だったと仮定してみる。そこで問われるのが「対応力」であり、「伸びしろ」だ。大事なのはミスをしないことではなく、ミスをした後である。

 今回、そのチャンスを与えられたのはどの選手なのか。ここでは、初招集のうち、2人の選手に注目したい。

 1人目は、MF中里優(日テレベレーザ/21歳)。

 身長147㎝。出場すれば、これまでの代表史上"最も小柄な"選手となる。だが、その体格差を逆手に取って発揮される対人のテクニックに加え、豊富な運動量やパワフルなミドルシュートなど、多彩な武器を状況に応じて使い分けることができる。所属の日テレ・ベレーザでは、昨シーズンの途中から先発に定着。なでしこジャパンで新たに背番号10をつけることとなった阪口夢穂とは今季からダブルボランチを組み、首位を走るベレーザの攻守の手綱を握っている。

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