本田圭佑はFWかMFか?ハリルジャパンの得点力不足を考える (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by AFLO

 当然、そのあたりは指揮官も承知している。発表されたメンバーの顔触れを見ても、そのことは明らかだ。

 今回のメンバーを見て、一番に目を引くのはFW陣。日蘭それぞれのリーグで好調な点取り屋が加わっている。

 まずは、小林悠。まだ3節が終わったばかりのJ1で早くも3ゴールを記録し、首位に立つ川崎フロンターレを引っ張っている。昨季はケガもあって思うような結果が残せなかった小林だが、相手DFラインの背後を取る巧みな動き出しはJ1でも屈指であり、日本代表でも新たな武器になるはずだ。

 ハリルホジッチ監督も小林を「ゴールゲッター」と評し、「我々に足りなかった部分を補う」存在として期待を寄せる。
 
 そして、ハーフナー・マイク。オランダリーグのADOデン・ハーグに所属するハーフナーは、今季リーグ戦で13ゴールを挙げている。指揮官は「我々のチームにはここまで高さのある選手はいない」と語り、194cmの長身を生かしたヘディングによる、クロスからの得点増を目論んでいる。

 とはいえ、彼らが得点力不足解消の切り札に、ひいては日本代表の主力にまでなれるかというと、甚だ疑問だ。

 小林は岡崎慎司や本田圭祐の「スペア」。ハーフナーは時間限定の「飛び道具」というのが、現実的な収まりどころだろう。

 結局のところ、ヨーロッパ組をはじめとした従来の主力を中心にチームを固め、決定機の数を増やす以外に、得点力不足解消の妙案はないというのが現状だ。

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