2016.02.27

【なでしこ】経験者・大儀見優季が語る「ホームでの五輪予選の戦い方」

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 その陰には、地道に積み上げたステップがいくつも重なっている。二度と悔しい想いをしないために、メンタル、フィジカル双方を高め、常にストイックに自分自身と向き合い続けてきた大儀見。そして12年の月日が流れた今、大儀見は澤の代名詞となっていた”なでしこジャパンの10番”を継承する。”10番”を背負った初めての大会が彼女の原点ともなった自国開催のオリンピック予選とは、不思議な巡り合わせを感じずにはいられない。

 それこそ、”国立の奇跡”が生まれたアテネオリンピック予選と同様の厳しさがある。わずか2枚の出場権を日本の他、オーストラリア、韓国、中国、北朝鮮、ベトナムの6チームで争う非常に厳しい戦いが予想される最終予選。2予選大会から勝ち上がってきたベトナム以外の5チーム(FIFAランクにより最終予選から参加)の力は拮抗しており、どこがふるい落とされても不思議はない。前回の最終予選も上位5チームの対戦はどれも僅差だった。日本は初めて1位通過を果たしたものの、ギリギリのところで勝利を引き寄せた勝利が積み重なったもの。今大会でも一瞬の油断で勝者と敗者は入れ替わることになるだろう。

 さらに日本は、安藤梢(エッセン)、宇津木瑠美(モンペリエ)らをケガやコンディション不良で欠き、昨年のワールドカップから主要メンバー入りを果たしていた菅澤優衣香(ジェフL)が直前合宿で左ハムストリング筋挫傷のため離脱と、苦しい状況に追い込まれている。そんな中、若手候補の猶本光(浦和L)、村松智子(日テレ・ベレーザ)といった選手も合宿で懸命のアピールをした。