なでしこリオ予選へ明るい兆し。中島依美が示す「5年目の開花」

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 選手に見合った"距離感"というものが馴染むには、それ相応の時間を要する。トップと中盤、サイドハーフとボランチ、ボランチとセンターバック、サイドバックとハーフなどなど、なでしこジャパンには馴染ませなければ、彼女たちらしいサッカーが表現できないペアリングが多くある。

 この2次キャンプでは、ある程度メンバーを固定したことと、多くの実戦と、明確な意図を持ったメニュー構成で、2チームそれぞれの特長が現れた。あくまでも基礎作りではあるが、確かな方向性を感じられた。正味5日間という限られた時間ではあったが、結果としてこの沖縄キャンプを経験するのとしないのとでは後々大きな差が出てくるかもしれない。指揮官も現状のチームの成長度を悪くないとしながらも、今一度気持ちを締め直した。

「油断はしていないつもりですし、しっかりと準備はしていきたい。5戦連戦の中では何が起こるかわからない。甘くないですよ」(佐々木監督)

 規律の取れた国内組だからこそできた戦術もある。そこに海外組が入ることでどんな化学変化が起きるのか。大会直前の大阪合宿の約1週間にすべてがかかっている。 

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