サッカー五輪予選サウジ戦。
「サブ組」が見せる中東対策と総合力

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi  photo by AFLO

 サウジアラビア戦を迎えるにあたって手倉森監督は、その松原、三竿、井手口の起用を明言している。松原に関して言えば、大会前から「3試合目に照準を合わせるように」と話していたという。

 おそらく、他にもメンバーを入れ替えてくるはずだ。このあとの連戦に備え、遠藤航(浦和)や岩波拓也といった2試合ともフル出場している選手を休ませる一方で、北朝鮮戦で持てる力を出し切れなかった大島僚太(川崎F)、まだこのチームにフィットし切れていない南野、タイ戦で犯してしまったミスを挽回させておきたい亀川諒史(福岡)、サブGKの杉本大地(徳島)や牲川歩見(にえかわ・あゆみ/鳥栖)を起用し、タイ戦に続いてチームの総合力を高めたい。

 第3戦の相手、サウジアラビアはA代表経験者も揃え、「グループBでもっとも強い」と言われていたが、これまでのゲームを見る限り、精神的にムラッ気のあるチームのようだ。

 タイとの初戦は前評判どおり、タイプの異なるアタッカー陣が多くのチャンスを作ったが、前半にPKを外し、後半も先制後の追加点ののゴールはオフサイドで取り消されて波に乗り切れず、1-0で迎えた終盤、相手のパスをDF同士が譲り合う連係ミスから失点。1-1のドローに終わった。

 続く北朝鮮戦では1-2とリードを許したが、後半に入って逆転。しかし、85分にコーナーキックの流れから失点し、これまた3-3のドローに終わった。

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