インフル離脱で痛感する「不動のキャプテン」遠藤航の重要性 (2ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi  photo by AFLO

 指揮官からも高く評価されている、"力まず・自然体で"チームを引っ張る遠藤のリーダーシップ。それは、長年にわたって培われてきたものだ。なにせ遠藤は、小学生から高校生までずっとチームでキャプテンを務め、2012年のU-19アジア選手権を戦ったU-19日本代表でも、腕章を巻いてピッチに立っている。

「キャプテンマークを巻いてピッチに立つことは、自分にとって相当なモチベーションになる。背負うものがあると、成長できるじゃないですか。そういう責任を背負って予選の重圧に打ち勝てれば、もう一段階上に行けると信じている。だから、僕はキャプテンをやりたいタイプです」

 チームメイトを叱咤激励し、強烈なリーダーシップでまとめ上げるタイプではない。少し離れたところからチーム全体を見渡し、チーム内の雰囲気や状況を敏感に察知する。空気を読みながら必要に応じて声をかけ、プレーや背中でチームを引っ張っていく。

「理想のキャプテン像っていうのは今もはっきりと描けてなくて、試行錯誤しながら見つけていければいいかなって思っています。でも、監督のやりたいサッカーをもっとも理解し、先頭に立ってそれを実践したり、みんなに落とし込んだり、プレーや存在でチームに安心感を与えられるキャプテンでいたい、とは思っています」

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