ヴィッセルDF岩波拓也は「声出し」で五輪予選を突破する (5ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi  photo by AFLO

 岩波はU-16、U-19の両アジア選手権に"レギュラー"として出場し、「天国と地獄」を味わった数少ない選手だ。2010年のU-16アジア選手権ではベスト4に進出してU-17ワールドカップへの出場を決めたが、2012年のU-19アジア選手権では準々決勝でイラクに1-2で敗れ、U-20ワールドカップへの出場を逃している。

「ロンドン五輪ではベスト4に進出しているので、僕らはそれ以上の成績を収めることを目標にしているし、個人的には19歳のときに世界の扉を開けなかったので、17歳のときと比べ、自分がどれだけ世界と戦えるのか試したいという思いがあります」

 アジア予選の厳しさは理解している。だが、16歳で味わったアジア予選突破の達成感や喜びは、今も身体が忘れていない。

 今のU-23日本代表はU-20ワールドカップに出場できなかった選手ばかり。悔しい思いを味わったメンバーでオリンピック出場を掴み取り、喜びを爆発させたい――。そのためにも、岩波はプレーで、声で、リーダーシップでチームを引っ張っていくつもりだ。

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