カンボジア戦直前に思う。日本は今もカザフスタンに勝てるのか (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 ましてヨーロッパでは、ナショナルリーグ(代表チーム同士が行なうリーグ戦)を18年からスタートさせる計画があり、それだけで国際Aマッチデーは埋まってしまう。これまでは、時々ではあっても日本がヨーロッパに遠征して強豪国(たとえば、一昨年11月のオランダ、ベルギー)と対戦する機会もあった。しかしこの先、彼らは物理的に日本の相手をしている暇がなくなってしまう可能性は高い。

 だとすれば、現状を受け入れたうえで、日本は強化の道を探っていく他に手はない。

 そのひとつが、こうした力の劣る相手との試合では積極的に新戦力、とくに若い選手を起用していくことではないだろうか。本田、長谷部誠、香川真司、岡崎慎司ら、すでに多くの実績も経験も積み重ねている選手をあえてここで起用する必要はなく、遠藤航や南野拓実といった若い選手こそ使ってほしい。

 そうした若手を使うことは、その選手自身が経験を重ね、日本代表というチームになじむことになるばかりでなく、同世代の若い選手たちを刺激することにもなる。若い層を底上げすることは、すなわち3年後のワールドカップロシア大会に向けて不可欠な強化となる。

 もちろん、もっと根本的な部分で考えなければならないことはある。

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