屈辱の北朝鮮戦。一夜明けて選手たちが気づいた「柔軟性」 (5ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi  藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

「90分間やれるフィジカルが、自分たちにはまだ足りないというのを感じました。でも、監督が目指しているところはそこなので、最初から逃げるのではなく、トライしてできるようになりたい。ただ、うまくいかなくなったとき、少し落ち着かせてもう1回、チャンスをうかがうというのでもよかったかな、という感覚ではいます」(谷口)

「裏のスペースは空いていたし、得点の機会は何回もあったので、攻め方自体はそんなに間違っているとは思わないんですけど、精度は詰めていかなければならないですし、もちろんそれだけでもいけない。しっかりとゲームメイクしなければならなかったし、試合を通して自分たちの時間も少なかったんじゃないかと思います」(MF柴崎岳

 6月のシンガポール戦に続き、北朝鮮戦でも痛い目に遭ったことで、ハリルホジッチ監督もおそらく気がついているはずだ。「対アジア」と「対世界」とでは、まったく異なる難しさがあるということに。

 北朝鮮と似たようにフィジカル勝負を前面に押し出してくる韓国・中国との2戦で、指揮官は柔軟な采配を見せるのか(北朝鮮戦後、残り2試合で何か違うことをトライしたい、とも言っている)。それとも、指揮官の姿勢が変わらずとも、選手たち自身が柔軟にゲームをコントロールするのか――。大会の行方、選手個々のアピールとともに、注目したいポイントだ。

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