ライバル・韓国が感じた「日本代表の素朴なギモン」 (6ページ目)

  • 慎武宏●文 text by Shin Mukoeng  photo by AFLO

「アジアカップで結果を出せなかったからといって、日本がそのサッカースタイルの改善を図る必要はないと思う。日本のパスサッカーは、日本が1990年代から地道に築いてきた最大の武器であり、日本の長所なのだから。ただ、その武器と長所を持ってしてもブラジルで勝てなかったのは事実だし、その総括がなされぬままアジアカップに臨んでしまった部分はあったのではないか。

 韓国もブラジルW杯で惨敗に終わったが、不世出のスターであったホン・ミョンボ監督が辞任に追い込まれるほど激しい混乱に見舞われ、メディアやファンが韓国サッカーの問題点や、あるべき姿を真剣に議論しあった。そういう痛みや苦しみを経験したからこそ、本気で、『リビルディング(再構築)』に取り組むようになり、アジアカップで準優勝という復活を遂げることができた。日本も早く、リビルディングを始めるべきだろう。

 ロシアW杯はまだ先なようでいて、もうすぐ予選が始まる。また、今年夏には東アジアカップもある。果たしてそのとき、日本がどんな姿を見せるのか――。韓国のメディアやファンは、実は日本の今後が気になって仕方ない。日本がこのまま失墜していくとは、誰ひとりとして思ってないのだから」

緊急特集「よみがえれ! 日本サッカー」>

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