日本のアジアカップ敗退を招いた7年前からの「負の連鎖」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 おそらくUAEの選手たちは、仮にPK戦で日本に敗れていたとしても、未来へつながる十分な自信と経験を得ていたはずである。にもかかわらず、準決勝進出の権利まで手にしてしまった。その収穫の大きさたるや想像するに余りある。

 対して日本は、未来への投資を怠ったばかりか、目先の結果(アジアカップ連覇)までも逃してしまった。両者の差はあまりに大きい。3年後には平均年齢が30歳を超えているメンバーが、現時点での強さや完成度の高さを示したところで何の慰めにもならない。

 このメンバー構成で大会に臨む判断を下したアギーレ監督はもちろんだが、今大会をどう位置づけるのかをはっきりと示さなかったという点において、日本サッカー協会にも大きな責任があると思う。

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