日本が最下位に沈んだ最大の理由。コロンビア戦全選手採点 (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by JMPA

 ザッケローニの指導力はそれほど低かった。作戦も、戦術も、メンバー交代も酷かった。この4年間、彼は視察と称して欧州各地を回ったということらしいが、いったいどこで、どんなサッカーを見てきたのか。

 日本代表で採点が一番低い人物はずばり、監督である(採点は10点満点、平均5.5点)。

GK
川島永嗣 5.5 
止められるシュートは1本もなし。大きな判断ミスもなし。だが、もう10分試合をすれば、少なくとも2点は決められていた。コロンビアを向こうに回すと、川島の存在感はとても小さかった。GKに無力さを感じた試合だった。コロンビアと日本のレベルはそれほど離れていた。
DF
内田篤人 5.5 
ザッケローニは「ボール支配率の高い試合」を目指してきたと語ったが、サイドバックが単騎でサイド攻撃を担うサッカーではそれは不可能だ。プレッシャーの少ない、サイドでボールを保持する時間を増やさなければ、ボール支配率は上がらない。その登場回数の少なさに、ザックジャパンの根本的な問題がある。
今野泰幸 4.5 
前半、相手にPKを献上するファウルを犯す。決定的なミスパスも1本あった。初戦のコートジボワール戦こそ先発を外れたが、彼はチームのリーダーにならなくてはならない存在。以降、元気のないプレイに終始したのは問題だ。一呼吸置いたボール操作とか、逆にテンポを上げる球出しとか、最終ラインに攻撃のリズムを決定する機関があるチームには安定感があるが、今野はそうした存在になれなかった。元中盤選手であるにもかかわらず。ベテランなのにリーダーシップを発揮できなかった責任は大きい。
吉田麻也 5 
全体的にはよく健闘した。が、最終ライン一枚で、コロンビアの攻撃は止められない。吉田の守備能力がもうワンレベル高くても、大敗という結果に変わりはなかった。

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