2014.01.06

ミラン本田圭佑に要求される「最低限の数字」とは

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • photo by Getty Images

 一方、今回は日本代表では紛れもないエース格。ミランでも中心選手として活躍できれば、充実した状態でW杯を迎えられるだろうが、反対に出番に恵まれず、試合勘を失うようだと、日本代表の命運を左右しかねない。

 確かに、そういう意味では不安の声が上がるのもわかる。だが、本田自身、そうしたリスクを承知のうえでのチャレンジだと思う。そこは周りがとやかくいっても仕方がないことで、いい結果が出ることを信じるしかない。

 何はともあれ、本田がミランでどんなプレイを見せてくれるのか、今は楽しみのほうが大きい。

 フィジカルの強さが本田のストロングポイントのひとつだが、近年は膝を傷めて、敵との接触をできる限り避けてプレイしてきた。おかげで、以前よりも球離れが速くなって、この1年半くらいは、周囲と連係し、連動したサッカーを体感し、本田自身も楽しめるようになってきた。人を背負わなくてもいいサッカーができることを感じ取っている。

 そのプレイスタイルは、ミランでも生きるだろう。なにしろ、ミランにはバロテッリやムンタリ、カカなど、体格がよくて、敵を背負ってくれる選手がたくさんいる。そうした役割は他の選手に任せて、本田はより球離れを速くし、前線のふたりを生かすプレイを発揮できれば、ミランでの確固たる地位を確立できるはずだ。

 現在のミランはかつてほどの輝きを放っていないが、それでも伝統のあるビッグクラブであることに変わりはない。このクラブでプレイすることで、本田はもうひとつ上のステージに上がることができるだろう。とりわけメンタル面においては、さらなるステップアップが見込める。それが、日本代表にもいい影響をもたらしてくれるに違いない。

関連記事