2013.12.26

ザックJの大命題。残り半年で試すべき選手と布陣

  • スポルティーバ●構成 text by Sportiva photo by AFLO

杉山 そのあたりの中盤の選手が増えれば、香川を最初から使わないという手もアリだと思うよ。

飯尾 マンチェスター・ユナイテッドでプレイしている選手が、まさか日本代表で機能しないなんて、たぶん対戦相手も思わないでしょうしね。海外の選手にとって、一番怖いのは香川で、次に怖いのが本田という認識じゃないでしょうか。

杉山 最後の20分ぐらいに出てくれば、相手にとって怖いかも。試合が荒れた状況で使うと、香川は俊敏で速いから、やっかいだろうね。理詰めで守ってくるサッカーには弱いけど、乱れ打ちみたいな試合では、香川が一番輝けると思う。

浅田 まさに、オランダ戦の後半みたいな展開ですよね。

飯尾 これまで香川をどう生かすのかという議論がなされてきたけど、残された時間はほとんどありません。結局、本田を1トップにして香川をトップ下とか、本田がボランチで香川がトップ下とか、香川をセンターフォワードにして本田をトップ下にするといったテストは行なわれませんでしたね。

杉山 ザックにその勇気がなかったんだろうね。

――ところで、世間の反応でいえば、オランダ戦とベルギー戦での善戦によって、国内ではワールドカップに対して楽観視する声が大きくなっています。

浅田 この楽観的な雰囲気で思い出したが、2006年のドイツ大会。あのときの空気感と、今がすごく似ている。

飯尾 たしかにドイツ大会のときも、今と同じように「史上最高のメンバー」と言われていましたね。中田英寿、中村俊輔、小野伸二、稲本潤一といったタレントが揃っていて、直前のドイツとのテストマッチで引き分けて、「これは行ける」という雰囲気がありました。

浅田 ドイツW杯のときは、同組のブラジルが頭ひとつ抜けているから、クロアチアとの2位争いだって言っていたら、初戦のオーストラリアにやられちゃった(笑)。大会直前のテストマッチでドイツと引き分けて、国内で大盛り上がりになっていたのに。それが今回のオランダ&ベルギー戦後の雰囲気と、すごく被る……。

飯尾 危険な匂いがします(笑)。

杉山 すぐに自分の国の実力を錯覚しちゃうんだよね。クロアチアより上って、いつから日本はそんなに上の立場になったの? 今回だって、ギリシャやコートジボワールとの2位争いなら勝てそうって言っているわけだし。相手を見くびった発言をしていると、本当に罰が当たるからやめようよ(笑)。