堅守ギリシャ。その牙城を崩すカギは、本田圭佑にあり (3ページ目)

  • 中山 淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images

 そういう意味では、日本はカウンター対策をしっかり整えておく必要がある。絶対に避けなければいけない展開は、日本がギリシャ陣内でボールをキープしている間にボールを失い、後方が手薄な状況でカウンターアタックを受けてしまうパターンだ。そのためにも、両サイドバックとボランチの選手は、ことさらに攻守のバランスを意識しておきたい。

 逆に言えば、ギリシャの特性上、日本はほぼ相手陣内でゲームが進められることは間違いない。その分、よりアグレッシブに連続攻撃を仕掛けることができるはずだ。そこで先制点を決めることができれば、勝ち点3も見えてくる。

 ポイントになるのが、おそらく相手のアンカーであるツィオリスがほぼマンマークでついてくることが予想される、トップ下の本田圭佑の動き。能力的には本田のほうが上で、常に優位な状況を作れるだろうが、中央で構える本田にボールを集め過ぎるとカウンターの危険が伴う。ならば、本田がツィオリスをうまく誘い出す動きをすることも重要。そうすれば、中央付近に必ずスペースが生まれるので、そのスペースを周囲の選手が有効に使って決定機を生み出したい。

 初戦のコートジボワール戦の試合結果にかかわらず、日本にとって2戦目のギリシャ戦はグループリーグ突破のためにも、是が非でも勝利がほしい重要な試合である。もちろん相手を侮れば、敗戦の可能性は高くなるが、しっかり相手を研究して挑めば、FIFAランキング48位の日本でも、12位のギリシャに勝利することは不可能ではないだろう。

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