W杯C組・すでに日本はコロンビア指揮官に丸裸にされている (3ページ目)

  • 三村高之●文 text&photo by Mimura Takayuki

 そしてもうひとり忘れてならないのは、右SBのスニガ(ナポリ)。豊富な運動量で自陣から駆け上がり正確なクロスを配給し、ときには切り込んでシュートも放つ。彼のオーバーラップはコロンビアの重要な攻撃パターンだ。

 コロンビアは、意味のないような2~3メートルのパスを多用してボールをキープし、これに相手は焦らされる。そしてカウンターが鋭い。自陣でパスを回し、相手全体を前がかりにさせる。そして一度奪われたボールを奪い返し(味方が近いので可能となる)、高速のカウンターでファルカオに届ける。日本がグループリーグ最終戦に勝たなければいけない状況であれば、コロンビアはこの作戦を多用するだろう。

 ファルカオへの経由点となるのは、やや左サイドに位置するロドリゲス。日本はこれを潰したい。となるとキーマンは、いざとなれば反則をしてでも止めなければならないボランチの長谷部誠になる。また通常の攻撃では、浮き駒のように右サイドで神出鬼没のプレイを見せるスニガの存在が大きい。長友佑都と同サイドになるので、彼らによるSB合戦が見どころでもあり、その攻防は試合の行方をも左右しかねない。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る