セルビア戦、ベラルーシ戦出場18選手、識者たちの採点表 (2ページ目)

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チームの一体感のなさが結果に表れた――佐藤俊

 今回の欧州遠征では、セルビア戦、ベラルーシ戦2試合で、得点0、失点3。数字だけで判断すると危機感しかないが、選手ひとりひとりが得た収穫は少なくないようだ。実際に、守備の意識は向上していたし、攻撃も得点にはつながらなかったものの、これまでにない形が見られた。ただし、選手それぞれで、収穫に対する意識の差がある。そのうえ、チーム内には「レギュラー組」と「サブ組」という明確な"壁"があり、チーム全体として戦えているかどうかは疑問。その一体感のなさが、今回は結果として出てしまった。

GK
川島永嗣 4.5
不安定な時期を脱して好セーブを見せるも、ミドルシュートへの対応がやや緩慢だった
DF
長友佑都 4.5
前への推進力はあるが、不用意にボールを失って攻撃のアクセントにはなり切れなかった
吉田麻也 4
相手との駆け引きで後手に回ることが多く、守備が軽かった
今野泰幸 5
前に出ていく強さが戻って、DFラインのラインコントロールも統制がとれてきた
内田篤人 5.5
守備のカバーリング、シュートブロックのうまさが光った。攻撃でも動きが一番よかった
森重真人 5.5
安定した守備を見せた。縦パスで変化をつけるなど、攻撃でも存在をアピール
酒井高徳 4.5
得意の攻撃参加で、他の選手との"違い"を見せることができなかった
MF
長谷部誠 4.5  
前線からのプレッシングは効果的だったが、攻撃面ではダイナミックさを失っていた
遠藤保仁 4.5
遠藤らしからぬパスミスが多く、攻撃のリズムに変化をつけることができなかった
細貝萌 4
セルビア戦では失点に絡むパスミスをするなど、交代選手としての役割を果たせなかった
山口螢 5.5
全体のバランスをとり、人への強さも見せた。能力の片鱗は十分にうかがえた
香川真司 3.5
プレイにも動きにもキレがなく、持ち味であるボックス内の仕事ができなかった
本田圭佑 4.5
ボールを失う回数が多く、周囲とのコンビネーションも今ひとつ。イライラが募っていた
岡崎慎司 4.5
周囲との連係に迷いがあるのか、思い切りのよさが影を潜めていた
清武弘嗣 5.5
自分でいくのか、人を使うのか、その判断とメリハリがよく、動き自体もよかった
乾貴士 4
ゴールへの意識は高いが、常に単独での突破のみ。周囲とのコンビネーションに難があった
FW
柿谷曜一朗 3.5
プレイの特徴を周りに理解されておらず、自己主張にも欠け、消えていることが多かった
ハーフナー・マイク ―
監督
ザッケローニ 4
選手交代時に戦い方を指示せず、すべて選手任せ。W杯不出場国相手に連敗した責任は大きい

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