セルビア戦の問題は攻撃陣。日本は4-2-3-1まで揺らいできた

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 コンフェデレーションズ杯以来、日本代表の課題は大量失点を続けたディフェンスにあるとされてきた。アジアの相手には通用しても、W杯に出場するレベルの相手と試合をすると、とたんに脆さを見せる。とりわけセンターバックの人材不足を指摘する声は、このセルビア戦を戦う前にも上がっていた。

 ところが、0-2で敗れたセルビア戦を終えてあらためて浮き彫りになったのは、FWの人材不足だった。

ボールを奪われる場面が目立った香川真司ボールを奪われる場面が目立った香川真司 もちろんこの試合の失点場面に象徴されるように、ディフェンス面の課題が解消されたというわけではない。9月の国内親善試合2試合(グアテマラ戦、ガーナ戦)に勝ったことで一時的に問題が覆い隠されただけで、やはりヨーロッパの中位レベル以上のチームと対戦すると、個々の力も組織としての力も、相変わらず実力不足が露呈してしまう現実がある。

 しかし、このセルビア戦で目に付いたのは、ディフェンスよりもオフェンスの問題だった。世間の話題がディフェンスに集中している間に、日本のオフェンスは、その解決策がすぐに見当たらないほど悪化の一途を辿っている。

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