大山鳴動して柿谷曜一朗ひとり。変われなかったザックジャパン (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 梁川剛●写真 photo by Yanagawa Go

  続く試合は、およそ1ヵ月後に行なわれるセルビア戦。いわゆる強豪とのアウェー戦だ。相手がどこまで真剣に戦ってくれるか定かではないが、両者の実力を考えると、日本の分は悪い。ザッケローニの取る作戦は見えている。

 スタメンはガーナ戦とほぼ同じ。ケガでガーナ戦を休んだ岡崎慎司が清武弘嗣に代わるかどうか、だ。そしてもし1点リードすれば、直ちに3-4-3と称する5バックに転じるに違いない。続くベラルーシ戦も同様だろう。

 現在発表されている限り、これで年内の国際試合は終了。いよいよワールドカップイヤーに突入する。これは畑を耕す期間が終了することを意味する。

 繰り返すが、これは3試合で本大会を後にするチームの強化策そのものだ。我々が見たいのは、5試合目でも強豪相手に立派に戦う姿だ。豊富なアイディアが搭載されたサッカーである。

 どうやらそれは見られそうもない。そうした空気になりつつある。プラス材料はほとんどなし。夏を経ても、ザックジャパンは結局、何も動かなかった。

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