ウルグアイ戦の注目は豊田。ポジション別ザッケローニの優先順位とは? (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Fujita Masato

 山田、高橋、さらには今回は落選した大迫も、先の東アジアカップでは、ユーティリティ性の高いところを見せつけた。

 豪州戦。布陣は従来通り4-2-3-1だったが、中身は違っていた。4-4-2的な4-2-3-1。4-4-1-1といってもいい。そこで大迫は1トップ下に収まることができた。1トップの豊田といい関係を築くことができた。日本のイメージもそれでずいぶん変わった。別の顔を見せることができた。

 20人のフィールドプレイヤーを使って、どれほど違う顔を見せることができるか。代表監督に求められているのは、そのアイディアの豊富さだ。ユーティリティな選手は、それを実現するために、不可欠な選手だといえる。

 最終ラインの人選は、予想通りだった。海外組とはいえ、プレイ時間が少ない酒井宏樹と駒野との比較で、駒野が優位に立つのは当然だ。

 吉田のバックアッパーとして、栗原に代わり森重が入ることも納得がいく。だがここは、闘莉王にするべきだと僕は思う。Jリーグで10年連続ベスト11に選出されている彼を代表チームから外す理由がよく分からない。

 ザッケローニ対闘莉王。残り10ヵ月、この対決にも目を凝らすべきだと僕は思う。

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