栗原勇蔵「東アジアカップ組の実力は、海外組と比べても遜色ない」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

「何より(チーム内の)競争力が高まる。やはり、競争がないとチームは伸びていかないですからね、いい傾向だと思います。特に攻撃陣は、ここから何人かの選手が次の試合でも招集されれば、かなりいい刺激になるんじゃないですか。これまではなかったアイデアも出てくるだろうし、攻撃のバリエーションも増えていくと思う。それは、チームにとって大きなことだし、レベルアップにもつながっていく。そういう意味でも、次の試合が楽しみですね」

 確かに、日本代表の今後を占うのは次戦、8月14日のウルグアイ戦だ。東アジアカップの優勝メンバーから、どれだけの選手が招集され、チームはどんなふうにリニューアルされていくのか。そして、チームの完成度はどれだけ高まっていくのか、注目される。

「W杯までにチームを100%にしていけばいいので、今はチームの完成度というのは、そんなに気にする必要はないと思います。それでも、8月の試合のときにどういうメンバーが選ばれるかによって、(完成度の高さは)変わってくる。コンフェデのときと変わらないのであれば、監督はコンフェデを戦ったメンバーがベストだと考えていると思うんですが、(自分は)東アジアカップで結果を出した選手は(次の試合でも)入れるべきだと思っている。主力は変わらないだろうけど、そういう新たな選手が入ってくることで、チームの完成度はより高まっていくと思いますから。それにプラスして、(完成度を上げるためにも)自分たちは課題の多い守備を建て直していかなければいけない」

 日本代表の最大の懸念材料となる守備。その修正にはまだ時間がかかりそうなだけに、栗原の“モヤモヤ”はしばらく続きそうだ。しかし一方で、東アジアカップの優勝は停滞感が漂っていた代表チームに大きな刺激を与えた。ザッケローニ監督は、その“好材料”をどう生かしていくのだろうか。

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