豪州戦で守備陣にも手応え。ふたりのCBが示したザックジャパン最大の特徴

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 東アジアカップ第2戦、オーストラリア戦を翌日に控えた練習を終えると、ザッケローニ監督はこんなことを話していた。

「できるだけ多くの選手を試したいが、この大会は3試合しかないので全員を出場させるのは難しい」

初戦からメンバーの総入れ替えをしたザッケローニ監督。第3戦の選手起用にも注目が集まる初戦からメンバーの総入れ替えをしたザッケローニ監督。第3戦の選手起用にも注目が集まる 1試合だけで選手の能力や適性は判断できない。だから今大会は、選手をある程度固定して戦うつもりだ。指揮官の言葉が意味するところは、そういうことであるように思えた。要するに、第1戦の中国戦から先発メンバーの大きな入れ替えはないのだ、と。

 だからこそ、あっと驚く総入れ替えだった。実際にオーストラリア戦の先発メンバーが発表されてみると、実にGKからFWまで先発11人全員が入れ替わっていたのである。

 ザッケローニ監督は大胆なメンバー変更の理由をこう明かす。

「トレーニングのなかで見極めて、コンディションのいい選手を使おうと思っていた。だが、昨日(オーストラリア戦前日)のトレーニングを見ていて、中国戦に出場したメンバーはコンディションが悪そうだなと思ったので、こういう決断になった」

 どちらかと言えば、消極的な理由によるメンバー変更だったのかもしれない。だが、結果的にザッケローニ監督の判断は吉と出た。

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