「消化不良」のイラク戦。コンフェデに向け残った大きすぎる不安 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 ザッケローニ監督が「なぜこの順位にいるのか不思議なくらい、いい選手が揃っている」と評するイラクは、確かにいいチームだった。年代別を含め、さまざまな国際大会でイラク代表の試合を見る度に、きちんとサッカーに集中できる環境を彼らに与えたら、どれほどのチームになるだろうかと思うことは多い。

 だとしても、イラクはイラク。アジアのチームにすぎない。

 そんなイラクにスピード、運動量、ボディコンタクトばかりか、技術やメンタルにおいても劣っていたのでは、世界との勝負などおぼつかない。

 世界レベルを実感する絶好の機会となるコンフェデレーションズカップを目前に控え、気持ちを引き締め直すいい機会になった。収穫を見出すのが難しいイラク戦を、今はそう受け止めるしかない。

 世界へ挑む覚悟を示せぬまま、イラク戦のような試合に終始するなら、せっかくのコンフェデという機会を無駄に費やしてしまうことになる。

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