ハーフナー・マイク「今の日本代表は無限の可能性を秘めている」

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

ブラジルW杯まで374日
『ザックジャパンの完成度』
連載◆第17回:ハーフナー・マイク

「2本、チャンスがあったのを、決められなかった。もうちょっとしっかりボールを見て、(頭で)叩ければ良かったんだけど......。決めるべきところで決められない。まだまだ課題が多いなって思いました」

 5月30日に行なわれた親善試合のブルガリア戦。0-2で敗れたあと、ハ-フナー・マイクは伏し目がちにそう言った。
今季、オランダリーグで結果を残して自信をつかんだハーフナー・マイク。今季、オランダリーグで結果を残して自信をつかんだハーフナー・マイク。
 194cmという恵まれた体格を誇るハーフナー。日本が苦にする、高さのある相手との対戦では、特にその活躍が期待されてきた。重要な一戦となる6月4日のオーストラリア戦でも、ポイントゲッターとして、その存在はクローズアップされている。だが、W杯最終予選では、6試合中2試合で途中出場したのみ。しかも、ゴールという結果は残せていない。

「これまで、自分はまったくチ-ムに貢献できていない。このままじゃあ、いつ代表を外されても不思議じゃない。危機感は、めちゃくちゃあります」

 とはいえ、オランダでのシーズンを終えて帰国したハーフナーの表情は、以前とは異なり、自信に満ちていた。

 5月に終わったオランダリーグの2012-2013シーズン。ハーフナーは、所属するフィテッセで11得点5アシストを記録した。欧州の主要トップリーグで、ふた桁得点を挙げた日本人は、中田英寿(ペルージャ/イタリア。1998-1999=10得点)、高原直泰(フランクフルト/ドイツ。2006-2007=11点)、香川真司(ドルトムント/ドイツ。2011-2012=13点)に次いで4人目の快挙だ。

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