【日本代表】
ザックジャパン2013年初戦で新戦力が起用される可能性は?

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki photo by Getty Images

「ここまでの2年半に、少しずつたくさんのことを積み重ねてきた。ミスもあるだろうが、積極的にトライして、積み重ねてきたことをできるだけ多く出してほしい」

 ザッケローニ監督の思いに応えるように、香川真司もまた、「ワールドカップでは上(上位進出)を目指している。1年なんて、あっという間。どの試合も無駄にはできない」と気を引き締める。

 とはいえ、Jリーグでプレイする国内組にとっては、まだシーズン開幕前の調整段階。実際、今野泰幸は「(キャンプ中で)疲労はある。今はそういう時期」だと話す。選手それぞれが早めに自主トレを開始するなどの対応をしてきたとはいえ、まだまだ実戦をこなせる段階にはない。

 そのため、ザッケローニ監督は「コンディションが整っている選手、試合勘のある選手」を起用する方針を示し、「海外組を中心に使うことになる」と語る。

 指揮官が「本田はトップ下で使うほうが、彼自身にとってもチームにとってもメリットがある」と話していることから、1トップは前田遼一の起用が濃厚。また、必然的に海外組だけではまかないきれないセンターバックについても、今野が起用されるだろう。

 だが、そのふたつのポジションを除いては、すべて海外組で占められる可能性もありそうだ。現実的にこの時期の国内組と海外組とのコンディションの差を考えれば、当然の選手起用ではある。

 ただし、海外組中心の選手起用は今に始まったことではない。その結果、いつもとさして変わらぬ選手ばかりがピッチに並んだのでは、おもしろみに欠けるうえ、戦力の底上げという点でも心もとない。ならば、海外組のなかから新戦力の台頭に期待したいところだ。

 注目は、やはり初招集の大津祐樹だろう。ロンドン五輪で見せた思い切りのいいプレイがA代表でも見られれば、心強い戦力となるはずだ。

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