【なでしこ】岩清水梓が語る心境の変化。
「メダリストって呼ばれて焦りました」

  • 早草紀子●取材・文 text by Hayakusa Noriko photo by Hayakusa Noriko

「U-20の選手たちが(U-20女子W杯で)"世界"を経験してきたじゃないですか。しかも日本で行なわれる大会ということで、注目を浴びた。その選手たちがベレーザに帰ってきた時、自信を得たっていうか、世界でのプレイを持って帰ってきた感じでした。そんな選手たちが入って、ほかの若い選手もそれに触発されて奮起した。

 その後、U-17ワールドカップもあって、そこにもベレーザから何人か行っていて、すごく悔しい負け方(ベスト8で敗退)だった。だから、その世代の選手も『がんばろー!』っていう気持ちが漲(みなぎ)っていたんですよね。若いってことで弱いところもあったけど、“世界”を感じてきて、意識が高くなったことは確か。頼もしくなりました」

 そして、2013シーズンはなでしこジャパンもベレーザも、新たなチームづくりが始まる。

「ベレーザとしてはリーグ優勝! そこは絶対に獲りにいきたい!! あとはケガをしない身体づくりをしなきゃいけないですね(苦笑)。もうケガはこりごりです。頑張って走ろうかな(笑)。なでしこジャパンとしては、北京オリンピックからロンドンオリンピックまでの4年が終わって、またスタートライン。みんな一緒だと思います。気を緩めることなく、向上心を持って取り組みたいです。

 幸いといっていいかわかりませんが、ロンドンオリンピックでは明確な課題もたくさん出ました。そこを克服していくことで成長することができると思います」
 山あり谷ありのシーズンを終えた今、岩清水の視線はすでに、新たなスタートラインを見据えている。
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Profile
岩清水梓(IWASHIMIZU Azusa)
1986年10月14日生まれ(24歳)岩手県岩手郡滝沢村出身 
DF 162cm 背番号 22
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