【日本代表】ゼロトップのメリットは?
大敗したブラジル戦で選手がつかんだ手応え

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 原悦生●撮影 photo by Hara Etsuo

 香川もまた、「もっと決定力を高めないと。彼ら(ブラジル)は点を取っているし、僕ら(日本)は取れなかった。そこの差は大きい」と語る。

 それでも、ブラジルを相手にこれだけ落ち着いてボールをつなげたことを、まずは評価していいのではないだろうか。DFラインから中盤を経由して、しっかりと前線にボールを運ぶことができなければ、そもそもチャンスなど生まれるはずがないし、チャンスがなければゴールも生まれない。

 そのなかで中盤でのミスをもっと減らすなど、悪いボールの奪われ方は避けなければならないが、カウンターが怖いからといって下がってしまえば、せっかくの日本のよさが失われてしまう。

 0-4。ブラジルの背中が見えたとは、とても言い難いスコアではある。しかし、やってみなければ分からないことがある。その点で言えば、何も得るもののない無様な惨敗ではなかったと思う。

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