【ヤングなでしこ】仲田歩夢の被災地への想い。
「気持ちが伝わるプレイを見せたい」

  • 松原渓●取材・文 text by Matsubara Kei /photo by Getty Images

貴重なレフティーの仲田歩夢。サイドから攻撃の活性化ができるか貴重なレフティーの仲田歩夢。サイドから攻撃の活性化ができるか素顔の撫子 vol.24

 ロンドン五輪の銀メダル獲得で日本中が熱狂したなでしこジャパンの活躍がまだまだ記憶に新しいなか、「ヤングなでしこ」の愛称を持つ20歳以下のなでしこも活躍。今大会は初となる日本開催とあって、観客数は増え続け、注目度も一気にアップ。準決勝でドイツに敗れたものの、3位決定戦でメダル獲得を狙う。

 初戦と第2戦に左サイドMFで出場した仲田歩夢は、今大会の注目選手のひとり。左足から放たれる強烈なシュートや相手のタックルをものともしないフィジカルを生かしたドリブルから、チャンスを演出する。

 次世代の「なでしこジャパン候補」と言われる才能豊かな選手が多いチームでの激しいポジション争いの中で、定位置をつかめるか。

――母国開催のW杯、どうですか?
「チーム(INAC神戸)でゲームに出られていなくて、試合勘がなかったので、大会前の親善試合は出たかったのですが、ケガ(右足首の捻挫)で出場できない状態になってしまいました。でも、(開幕戦のスタメンで起用されて)試合に出て、自分のプレイができなかったとか、そういうことはなかったです」

――そこまでもっていけたのは何が要因だったんでしょう?
「やっぱり紅白戦や普段のトレーニングで、今回はスタメンだったけれど、まだ自分は全然実力的なものがあるとは思っていないし、スタメンで出ていられる確信もないので、常に練習の中でアピールすることがすごく大事になってくると思っています。トレーニングのひとつひとつだったり、紅白戦はすごく大事にしてやっています」

――このチームは積極的にミドルシュートを打つ選手が多いですが、やはり持ち味の左足で決めたい?
「そうですね。(猶本)光とか(田中)陽子とかけっこうミドルでシュートを狙っているので。自分もキックやインパクトのあるシュートは自信があるので、どんどん点を狙っていこうと思います」

――少しシャープになったのでは?
「最近よく(体重を)『しぼったね』と言われるんですけど、そこまで自分では意識はしていないんです。でも、嬉しいですね(笑)」

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