【日本代表】本田、香川、岡崎......豊富な2列目の人材を有効活用するには? (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama
  • photo by Fujita Masato

サイドの選手のスピードを生かしながら、本田を最前線に上げた0トップ型サイドの選手のスピードを生かしながら、本田を最前線に上げた0トップ型 68年メキシコ五輪を除くと、五輪及びW杯で日本は過去に4試合しか戦った経験がない。5試合目、6試合目は未知の世界だった。その経験不足が露呈したのがロンドン五輪だと思う。


 A代表はこれを教訓にする必要がある。2014年W杯で日本が5試合目以降を戦う可能性は、前回2010年よりはるかに高い。強国との差は客観的に見て詰まっている。チャンスは到来している。それに乗じるためには、日本がストロングポイントを最大限有効に活用する必要がある。


本田を守備的MFに下げた0トップ型4-4-2本田を守備的MFに下げた0トップ型4-4-2 そうした視点で現在の代表を眺めると、10番を付けスタメンを張る香川でさえ機能していない現実、いわば初歩的な問題さえクリアできていない現実に大いなる不満を覚える。


 4-2-3-1の3に、誰をどのように配置すれば、日本のマックス値は上がるのか。選択肢は多ければ多いほどいい。ここで図にした配置は一例である。今回代表に招集されたメンバーでもトライできることはある。候補を広げれば選択肢はさらに増える。


超攻撃的といっていい0トップ型4-3-3超攻撃的といっていい0トップ型4-3-3 プレッシングを有効に掛けるためには、両サイドに永井、宮市の両俊足を配置する作戦も考えられる。香川を真ん中で使うなら、本田を上下どちらかに移す必要も出てくる。「本田の0トップ」は引き続き追求すべきだと思うし、守備的な位置で起用する手も模索すべきだろう。


 ブラジルW杯までの1年9ヵ月、代表監督にはあらゆる可能性を追求して欲しい。誰をどの位置にどう並べるか。正解が多ければ多いほど、日本の可能性は高まる。僕はそう思うのだ。

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