【五輪代表】いよいよ準々決勝。関塚ジャパンは『鬼門』を突破できるか!?

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by JMPA

オーバーエイジの吉田麻也が入ってから格段にアップした守備力が関塚ジャパンの快進撃を支えている。オーバーエイジの吉田麻也が入ってから格段にアップした守備力が関塚ジャパンの快進撃を支えている。 グループリーグを2位で通過して、準々決勝でいきなりブラジルと対戦するよりも、恵まれた組み合わせになったことは間違いない。

 しかし、日本は圧倒的な強さを見せつけてグループリーグを1位通過したわけではないし、準々決勝で対戦するエジプトが、日本より明らかに力が劣るわけでもない。望外の1位通過を果たしたからといって、「相手がエジプトなら勝てる」とか、「メダル獲得も見えた」と考えるのは、あまりにも短絡的過ぎる。

 例えば、2年前のW杯南アフリカ大会の決勝トーナメント1回戦でパラグアイと対戦したとき。そして、2002年W杯日韓大会の決勝トーナメント1回戦でトルコと対戦したとき。あるいは、2000年シドニー五輪の準々決勝でアメリカと対戦したとき。今回の状況は、当時のムード――この相手なら勝てる――とどこか似ている。ご存じの通り、いずれの試合も日本は敗れている。

 エジプトとはわずか2カ月ほど前に、トゥーロン国際トーナメントで対戦したばかりだ。しかも結果は、3-2でエジプトの勝利だった。失った3点のうち2点については、レフェリーの不可解な判定によって与えられたFKからのもので、不運な面があったのは確かだが、日本が決して短くはない時間を劣勢の中で過ごしたことも事実である。

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