【五輪代表】ホンジュラス戦で『二兎』を手にした関塚ジャパンの光明 (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by JMPA

 関塚監督が振り返る。
「立ち上がりはうまくいかなかった部分もあったが、時間とともにチームとしてだんだんよくなってきた。選手一人ひとりが適応能力の高さを見せてくれた」

 メンバーが入れ替わったことで、確かに試合序盤は危うかった。しかし、常に自分たちのリズムでいいプレイだけをして終わるよりも、こうした修正能力を示してくれたことのほうが、関塚監督にとっても、この先の厳しい戦いの中ではより戦力として計算が立つ材料になったのではないだろうか。酒井高徳も「今日のメンバーで(急に)パッとやれって言われても難しいと思うが、自分たちで試合の中で修正できたことは非常によかった」と話す。

 控え組がようやく巡ってきた出番で最低限の任務を果たし、次につないだ。ホンジュラス戦で得た成果は、決して小さいものではない。

 最後尾からチームを見守る、GK権田修一は言う。
「(フィールドプレイヤーの)全員が五輪のピッチに立てて、その中で1位通過できたことはよかった。(これから)決勝トーナメントへ行くにあたって、最高の状態じゃないかなと思う」

 選手を休ませながら3試合を戦い、グループリーグを1位で突破。望外の「二兎」を手に、日本は五輪3大会ぶりの準々決勝に挑む。

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