【なでしこジャパン】スウェーデン戦ドローは想定内。日本、決勝トーナメント進出決定

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao
  • photo by Hayakusa Noriko/JMPA

 FW大儀見も、相手が前に出てこなかったために苦しんだことを認め、そして終盤には試合展開とともに中2日の影響もあってか、「疲労が出た」とも語った。

 一方で、今後も日本対策として、後方で守備ブロックを形成し、スペースを消しに来るチームがあることを考えると、こうした展開のなかで最後までゴールを奪えなかったことについては改善が求められる。

 そこでひとつ気になった点は、これまでであれば宮間の正確なプレースキックやクロスからゴールを生んできたなでしこジャパンだが、この2試合、その宮間のキックが精彩を欠いていることだ。とりわけ宮間の動きが悪かったというわけではない。だが、あらためて2試合を振り返ると、普段は見られないようなミスキックが多かったように思うのは気のせいだろうか。わずかなズレではあったが、宮間は何度パスミスに天を仰いだことか。宮間のことだからトーナメントに入る頃には修正してくるだろうが、気がかりではある。

 順風満帆とまではいかないが、これでなでしこジャパンは、引き分け以上で2位以内が決まるという余裕を持った状態で南アフリカ戦を迎えられることになった。中2日で連戦が続くことを考えると、戦い方の微調整を行ないつつ、主力に負荷をかけない展開でその後につなげたいところである。

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