【ヤングなでしこ】期待の攻撃的ボランチ、猶本光。「この壁を乗り越えたいです」 (3ページ目)

  • photo by Fujita Masato

――先日(6月)の国際親善試合で対戦したU―20アメリカ代表チームは身体が大きくてフィジカルが強かったですが、対戦してみてどんな印象でしたか?
「やっぱり最初のワンプレイでは吹っ飛ばされましたけど、その中でも戦えるなというのは感じました。体幹トレーニングもやっているので、通用しないフィジカルではないと思いました」

――ちなみに、食事は自炊?
「はい。魚を焼いたり、肉を焼いたり、なんとかやっています。あと、自炊ではなかなかつくらないですけど、好きな食べ物は鍋です。もつ鍋とかトマト鍋が好きです」

――練習がオフの日のすごしかたは?
「基本的には大学にいるので、授業が終わってから帰ってきて、食料の買い出しに行って、ご飯を作って食べたらもう寝る時間、みたいな感じです。学校の友達は、プライベートではまだ遊んだことがないんですよ。みんな部活をやっていますから。いろんな種目ですごい人がたくさんいます」

――試合前のジンクスなどがあれば教えてください。
「いつもやっていることは、試合の日、家を出る前に、遠征先ではホテルを出る前に必ずシャワーを浴びます。それから、アップした後と、ハーフタイムで(ユニフォーム上下一式)ソックス以外全部着替えますね。だから試合の日は洗濯物の量が半端じゃないです(笑)」

――U-20W杯が来月に迫ってきました。どんな大会にしたいか、目標を聞かせてください。
「ひとつひとつしっかりと戦えば、みんな上手なので、優勝も夢じゃないと思っています。硬くならずに楽しみながらプレイしたいです。そうすることで、見に来てくれた人も楽しんでくれると思いますし。そして、優勝したいです!」

 今シーズンから加入した浦和レッズレディースは、なでしこジャパンの選手に加え、U-20女子代表のメンバーが7人もいるレベルの高い環境。リーグ戦での出場機会が減り、「今は壁にぶつかっているところ」と話す猶本。

 だが、「これを求めて浦和に来たんです」と話すその目には、その壁を乗り越えた先をしっかりと見据えている力強い光があった。

 激戦区のボランチで、将来のなでしこジャパン入りを目指し、澤の背中を見つめるゲームメイカーの成長は、U-20女子ワールドカップでの日本の躍進に欠かせない。

photo by Sportivaphoto by Sportiva
[PROFILE]
NAOMOTO HIKARU
1994年3月3日 福岡県福岡市生まれ。157cm
浦和レッドダイヤモンズレディース所属。MF。背番号24(U-20女子日本代表では8)
兄の影響でサッカーをはじめ、小郡東野少年サッカークラブ、FCリエートなどでプレイし、福岡J・アンクラスのサテライトに加入。
2010年に16歳でトップチームに昇格し、福岡女学院高等学校に通いながらなでしこリーグでプレイ。2012年1月に浦和レッドダイヤモンズレディースに移籍。4月からは筑波大学に進学し、学業との両立を続けている。好きな選手はバルセロナのシャビ。

プロフィール

  • 松原渓

    松原渓 (まつばら・けい)

    1983年8月25日福岡生まれ東京育ち
    芸能人フットサルチーム、南葛シューターズ所属。
    女子サッカーを中心に、Jリーグ、フットサルなどの取材も重ね、
    スポーツライターとしても活動中。詳しくはブログや各媒体で。
    著書に『日本女子サッカーが世界と互角に戦える本当の理由』
    INAC TV』(BSフジ)オフィシャルキャスター
    >> ブログ「Kei Times」

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