【なでしこジャパン】 「日本封じ」に対応できず。フランス戦であぶり出された修正すべきポイント (3ページ目)

  • 早草紀子●取材・文 text by Hayakusa Noriko
  • photo by Hayakusa Noriko

 また正GK争いも熾烈を極めた。佐々木監督は「この試合で正GKを決める」と断言していた。スタメンを勝ち取ったのは福元美穂。しかし、後半には海堀あゆみが出場し、結果は失点1ずつ。

「それぞれに良さが出ていた。勝負はドロー(笑)」とは佐々木監督。失点の仕方もスルーパスを決められての失点、セットプレイからの失点ということで比較が難しい。正GK争いは、もうしばらく指揮官の頭を悩ますことになりそうだ。

 この試合でフランスが、個の強さ、組織力の高さ、スピード感ある攻撃力と、どれを取っても4強に名を残すに値する強豪だということが証明された。日本がFグループ1位で通過し、アメリカと同じGグループであるフランスが2位通過してきた場合は、準々決勝で再び顔を合わせることになるかもしれない。

「フランスという本当にいいチームとできて、修正すべき多くの課題が出た。自信を失うということではないけれど、負けたことは事実なので言い訳はしません」とした佐々木監督。

 そうは言っても、開幕戦は25日。悠長に構える時間はない。20日には初戦の会場であるコベントリー入りするなでしこジャパン。ここからの5日間こそ、言い訳はできない。なでしこジャパンの意地の巻き返しを期待したい。

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