【日本代表】木村和司が申す「最終予選3連戦、『勝ち点7』で喜ぶな!」 (3ページ目)

  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 選手個々に目を向ければ、本田圭佑は良かったな。オーストラリアのパワーにも唯一対抗できていた。堂々とプレイしていて、本田のところにボールが入れば落ち着くし、何かが起きそうな雰囲気があった。

 片や、香川真司は代表の試合になるとどうもパッとしない。コンディションの問題もあるのだろうが、いろいろとチームの決め事に縛られている部分があるのかもしれないな。オーストラリア戦こそ、中に入ってくることも多く、チャンスは作っていたけれども、3戦通して見ると、サイドに張っていることが多く、窮屈なプレイが目立った。

 のびのびとプレイしている本田のように、香川にももっと自由にプレイしてほしい。その結果、本田と香川が融合し、うまく機能することが、日本にとって最大のストロングポイントになると思う。

 ところで、次の試合では、内田篤人、今野泰幸、栗原勇蔵と最終ライン4人のうち、3人が退場処分と警告の累積で出場できない。負傷した吉田麻也が戻ってくるとはいえ、DFのレギュラー枠に穴が空いたのは確か。

 そこで気になるのは、どれだけの選手が「チャンス」だと感じているか、だ。そんな選手がたくさんいればいるほど、日本代表はさらに強くなっていくと思う。次のイラク戦は9月だから、シーズンが開幕したばかりの海外組にはコンディション的な心配がある。そういう意味では、Jリーグで戦っている選手にこそ、そうした意識を持ってほしいし、多くの選手が「チャンス」と思って奮闘してくれることを期待したい。

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