2012.06.23

【日本代表】木村和司が申す「最終予選3連戦、『勝ち点7』で喜ぶな!」

  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 実際、勝つチャンスは十分にあった。オーストラリアの選手たちは、退場者が出た直後は動揺していたからな。そのおかげで日本が先制ゴールを奪えたわけだけど、その後も日本は自信を持って攻め込んで、圧倒する時間があった。にもかかわらず、オーストラリアの息の根を止めることはできなかった。

 逆に、1点を守ろうとしたのか、受け身になってしまい、ひとり減ったことで余計にロングボールを多用するしかなくなったオーストラリアに反撃を許した。もちろん負けないことが大事だから、前がかりになり過ぎてはいけないけれども、前線のケーヒルやアレックスの存在に神経質になって、おどおど対応していた。それでは、さすがに付け入る隙を与えてしまう。

 要するに、試合の空気を読むとか、流れを読むとか、状況を判断する力が日本の選手には足りなかった。オーストラリア戦では、それが際立っていたと思う。自分の世界に入ってしまった感のあるレフェリーの判定を含め、試合の雰囲気、流れというものを選手ひとりひとりが読めていれば、違った結果になっていたかもしれない。

 強いチームというのは、試合の状況を読んだり、その流れをつかんだりするが本当にうまい。世界のトップクラスとなれば、それを誰もがわかっている。日本もアジアレベルで止まらず、さらに上を目指すのであれば、そうしたことを身につけなければいけない。それも、ひとりではなく、ピッチに立つ選手全員が、だ。

 まあでも、攻守両面でいろいろな課題が出たのは良かった。最初の2戦だけだったら、ロングボールに対する守備にしろ、サイド攻撃の厚みや精度にしろ、そこに課題や修正すべき点があるのはわからなかった。そのままにしていたら、これからの試合で痛い目を見ていたかもしれない。その点では、今後に向けていい経験になったと思う。