2012.06.02

【日本代表】低迷ガンバで苦悩する遠藤と今野は、本当に大丈夫か?

  • 益田佑一●撮影(対談) photo by Masuda Yuichi早草紀子、藤田真郷●写真(試合) photo by Hayakusa Noriko,Fujita Masato

福田 例えば、本田は横パスを奪われるようなミスがもともと少ない選手。これから試合勘が戻ってくれば、そういう心配はさらになくなると思う。逆に、彼のプレイの精度が上がってくれば、よりチャンスは広がる。本田、そして香川が大きな武器になるというのは、間違いない。そこに、岡崎(慎司)が絡んでくるというのは、非常にいい形だと思う。

名波 そう、岡崎がまた、いいよね。

福田 本田や香川とは違って、泥臭い感じでね。

名波 サイドに張って、起点となってドリブルで突破していくタイプではなく、スーッと消えてからゴール前に入ってくるイメージ。

福田 ほんと、得点感覚の高い選手だと思う。つまり、基本的に今のチームは、本田と香川でチャンスを作って、最終的に岡崎が決める、といった形ができている。変則的な2トップのようなイメージ。その形は、すごくいいんじゃないかと思っている。

――最後に、オマーン戦に向けてのポイントを聞かせください。

名波 初戦はかなり難しい試合になると思うので、やはり先に点を取ること、これが大事になると思う。かといって、前に、前に行き過ぎて、カウンターを食らうのは怖い。そういう意味では、勝ち点3が絶対条件なのかもしれないが、いちばん重要なのは、負けないこと。ホームで引き分けたりしたら、メディアではいろいろと騒がれるだろうけど、前回の最終予選もホームでは1勝3分けだったわけだから、負けなければ、何ら難しい状況になるわけではない。そういうことを踏まえて、戦ってほしい。

福田 平常心で戦うこと。名波君が言うように、慌てたり、焦ったりして、自分たちからミスをしてしまうと、相手に付け入る隙を与えてしまうので、いかに平常心で戦えるかがポイント。何が何でも勝ち点3ではなく、まさしく「引き分けでもいい」というくらいの気持ちで戦えれば、自ずといい結果がもたらされると思う。見ている人たちも、それを理解して、応援してもらいたい。絶対に勝たなければいけない、という思いがスタジアムに充満すると、ちょっとしたパスミスとか、ボールが回らなかったりしたときに、嫌なざわつきが起こる。そういうムードは選手にも伝染するもので、それは決していい効果をもたらさない。だからこそ、「0-0でもいいじゃん」という気持ちで見ていてほしい。予選で勝つことは簡単なことではないし、ホームで勝つこととか、点を取ることも、決して簡単ではない。そういうことを理解して、サッカーを見てもらえれば、選手たちも平常心で戦える。そんな応援の仕方が、最終的には日本のサッカーに大きなメリットを生むことになると思う。


   写真右:福田正博(ふくだ・まさひろ)
1966年12月27日生まれ。神奈川県出身。言わずと知れた「ミスター・レッズ」。1995年Jリーグでは日本人初の得点王に輝く。2002年に現役を引退し、2008年から3年間、古巣・浦和レッズのコーチを務める。現在はサッカー解説者として『S☆1』(TBS)など各メディアで活躍。

写真左:名波 浩(ななみ・ひろし)
1972年11月28日生まれ。静岡県出身。ジュビロ磐田の司令塔として活躍し、日本代表では10番を背負って初のW杯出場に貢献した。引退後はジュビロのアドバイザーを務めるとともに、テレビ朝日『やべっちF.C.』などサッカー解説者として奔走中。『W杯アジア最終予選』はテレビ朝日系列 地上波独占放送。

撮影協力:ザ・プリンス パークタワー東京

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