【五輪代表】「最強」スペイン同組も、日本にとって絶好の組み合わせ

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

豊富なタレントをそろえ、昨年のU-21ヨーロッパ選手権を制したスペイン。豊富なタレントをそろえ、昨年のU-21ヨーロッパ選手権を制したスペイン。◆ロンドン五輪組み合わせ
グループA=イギリス、セネガル、UAE、ウルグアイ
グループB=メキシコ、韓国、ガボン、スイス
グループC=ブラジル、エジプト、ベラルーシ、ニュージーランド
グループD=スペイン、日本、ホンジュラス、モロッコ

 ロンドン五輪男子サッカーの組み合わせが決定した。各グループの上位2チームが決勝トーナメントに進出する。

 グループDの日本が同組となったのは、対戦順にスペイン、ホンジュラス、モロッコ。他の3グループと比較しても、それほど偏りのない組み合わせになったと言えるだろう。

 対戦する3カ国の中で、やはり目を引くのはスペインの存在である。A代表が2008年ユーロと2010年ワールドカップを連覇し、今をときめくサッカー強国はU-23世代でも主役候補。五輪予選を兼ねた昨年のU-21ヨーロッパ選手権を制し、ヨーロッパ王者としてロンドンに乗り込んでくる。

 ただし、同大会の登録メンバーは昨年時点での23歳以下の選手で構成されていたため、ロンドン五輪とは必ずしも直結しない。実際、大会MVPに選ばれたマタ(チェルシー)などは88年生まれのため、オーバーエイジ枠を使わなければ出場資格がない。予選を兼ねた大会が五輪本番の1年前に行なわれるゆえの、複雑な事情である。

 とはいえ、次代のスペインを担うスター予備軍、いや、すでにスターと言っていいような選手さえも多く抱えた、ハイレベルなチームがロンドンにやってくることに変わりはない。それは選手の顔ぶれを見れば明らかだ。

 まず有名どころでは、バルセロナのクエンカとテジョ。すでにリーガ・エスパニョーラやUEFAチャンピオンズリーグでも活躍しているバルサのニュースターは、このチームでは攻撃の中心を担うことになる。

 また、UEFAヨーロッパリーグで快進撃を続けるアスレチック・ビルバオからは、イトゥラスペ、エレーラ、デ・マルコスの中盤勢と、センターバックのサン・ホセが加わる。

 そしてゴールを守るのは、マンチェスター・ユナイテッドの守護神であるデ・ヘア。DFラインにも、アスピリクエタ(マルセイユ)、アルバロ・ドミンゲス(A・マドリード)など、各クラブの主力級が並び、守備を固める。

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