【なでしこジャパン】代表定着なるか!?
18歳・京川舞が学ぶトップレベルで必要な力

  • 早草紀子●取材・文 text by Hayakusa Noriko
  • photo by Hayakusa Noriko

デンマーク戦で先発した京川舞。不慣れな中盤の右サイドで奮闘したデンマーク戦で先発した京川舞。不慣れな中盤の右サイドで奮闘した
 なでしこジャパンが参戦しているアルガルベカップ(ポルトガル)でデンマークとの第2戦が行なわれ、日本は菅澤優衣香の鮮やかなゴールと大野忍がロスタイムに決めたゴールで勝利。初戦から8人ものメンバーを入れ替えた布陣ながら、2連勝をおさめた。

 この試合で初スタメンを果たしたのが初招集の18歳、京川舞だ。京川はU-17、U-20と各世代の代表でエースを務めてきた。本来はトップ(FW)で高い評価を受けている選手だが、この日は右サイドMFでの起用となった。

 第1戦のノルウェー戦では8分間というわずかな時間ではあったが、「少しでも慣れてもらいたかった」という佐々木則夫監督の思いから初出場を果たした京川。しかし、仕掛けるタイミングでパスを選択してしまうという、らしくないプレイで指揮官から叱責されていただけに、この日、スタメン起用という大きなチャンスでは後悔しないように臨みたいという強い気持ちがあった。

 迎えたキックオフ。さすがに緊張の色は隠せない。それでも、後ろに控える近賀ゆかりや右ボランチに入った田中明日菜らにカバーされながら、懸命のプレイ。守備では相手に突っ込んでいって間合いをツメすぎたり、パスのコース切りが甘くなったりと課題は残したが、京川自身が決意していた"積極的な仕掛け"にチャレンジする姿勢は見て取れた。

 22分、京川からのクロスを中で菅澤優衣香が競り勝ち、拾った宮間あやがトラップからシュートを放つ。惜しくもGKのブロックに合ったが、決定機となったこの場面もそのひとつだ。

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