DeNA入江大生が牧秀悟のすごいと思うところ「どんなことがあっても最前列で声を出し、一喜一憂しない」

  • 石塚隆●文 text by Ishizuka Takashi
  • photo by Sankei Visual

入江 けど秀悟が活躍する試合を見て、「このままじゃダメだ、俺も頑張らなきゃ」って。それにずっと試合に出続ける秀悟もきっと大変なはずなんだからって。

 だから試合から帰ってきて、寮で会うと大生はすごく声をかけてくれたよね。俺も気まずくならないように、元気が出るように話すようにしていた。

入江 あはは。

 ハマスタに行く前に、リハビリやトレーニングをする大生の姿をよく見ていたけど、すごく元気に一生懸命取り組んでいたし、腐らずにやってきたことが、きっと今につながっているんだろうなって。

入江 最初から(一軍に)いられるとは思わなかったから、運もあったと思うけど、頑張ってきてよかったなって思っているよ。

── では前半戦で、お互いの印象に残っているプレーはありますか。

 交流戦の楽天との初戦(6月3日)、3者連続三振をとった時がありましたよね。守っていてボールが前に飛んでくる気がしなかったし、完全にバッターを圧倒していた。去年には感じなかった投球だし、気迫もすごくて、これが本来の大生の力なんだなって。

入江 僕は印象というよりも期待していることがあるんですよ。昨年の夏(8月27日)に三者連続ホームランがあったじゃないですか。宮﨑(敏郎)さん、ソト、秀悟で。あれをこの目で見たいんですよ。もちろん、そのなかのひとりは秀悟で。

── ちょうどそのタイミングで入江投手が投げていて勝ち星がついたら、たまらないですね。

入江 あ、それ最高ですね! ぜひ、お願いします!

 うん、期待に応えられるよう頑張らなきゃね(笑)

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プロフィール

牧秀悟(まき・しゅうご)1998421日、長野県生まれ。松本第一高から中央大に進み、1年春からレギュラーを獲得。3年春のリーグ戦で首位打者を獲得し、秋はMVPに輝く。2020年にドラフト2位でDeNAに指名され入団。開幕スタメンを果たすと、8月25日の阪神戦でルーキー史上初のサイクル安打を達成。歴代4人目となる1年目での打率3割、20本塁打超えを果たすなど、数々の新人記録を打ち立てた

入江大生(いりえ・たいせい)1998年8月26日、栃木県生まれ。作新学院高では高校3年夏に甲子園に出場し、3試合連続本塁打を放つなど全国制覇に貢献。明治大に進学し、1年春から登板し、3年に春に初勝利。東京六大学通算は37試合に登板して5勝7敗。2020年にドラフト1位でDeNAに指名され入団。昨年はヒジ手術もあり4試合の登板に終わったが、今季はリリーフに転向し開幕一軍を勝ちとった

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