スワローズに激震が走った1週間。「内川聖一がクラブハウスに...」「山田哲人の車が...」 (2ページ目)

  • 島村誠也●文 text by Shimamura Seiya
  • photo by Sankei Visual

 15時35分には高津監督が球団を通じてコメントを発表した。

「十分に注意をしてきたつもりですが、このような事態になってしまい、本日の試合を楽しみにしていたファンの皆様には大変申し訳なく思っております。またみんなが揃った時には、すばらしい戦いをすることをお約束します。このたびはファンの皆様やたくさんの方々にご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした」

静まり返るクラブハウス

7月10日

 8時8分、二軍戦の中止(戸田球場)が決まる。神宮球場のクラブハウスの駐車場は、午前10時ということもあり、停まっている車の数は少ない。その後、村上宗隆や数名の選手が球場をあとにする姿を確認。クラブハウス周辺は静まりかえっていた。

 11時、球団は新たな新型コロナウイルス陽性者と、この日の試合中止を発表する。新たな陽性者は以下の6名だ。

 大松尚逸コーチ、森岡良介コーチ、衣川篤史コーチ、中村悠平捕手、塩見泰隆外野手、スタッフ1名

 11時15分には球場の各所に試合中止を告げるボードが貼られていく。13時10分、石川雅規が球場に到着。その後、室内練習場に隣接するコブシ球場で小川泰弘、高橋奎二、サイスニードらの先発投手陣が自主練習を始めた。

 練習を眺めていた14時34分すぎのことだった。スマホを見ていた記者が「(球団から)リリースがありました。新たに3人が陽性みたいです......」と力なく言った。

 佐藤真一コーチ、大西広樹投手、宮本丈内野手

 わずか3日間で陽性者は27人。

 15時49分には二軍戦(11〜13日)の中止が発表された。

7月11日

 戸田球場で練習の選手たちは8時40分くらいから集まり始める。投手の数はそれなりにいるが、野手が足りないのは明らかだ。一軍は投手と野手で時間差をつくり、コブシ球場での自主練習となった。

 練習終了後、松元ユウイチ監督代行と村上がリモート取材に対応。

「戦い方は、今まで高津監督がやってきたことを継続していきたいし、特別違う作戦は考えていないですね。今回、上がってくるメンバーは一軍経験もあるので、心配はしていません。(キャプテンの山田を欠くことになるが)今まで村上が選手に声をかけたりしていたところは継続してほしいし、全員がキャプテンの気持ちでグラウンドに立ってほしいですね」(松元監督代行)

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