2022.06.10

真中満がセ・リーグ上位を戦力分析。広島「つなぐ打線がいい」、巨人「投手陣が厳しい」、ヤクルト「強さは本物」

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Kyodo News

インタビューに応える真中満氏 photo by Sportivaインタビューに応える真中満氏 photo by Sportiva この記事に関連する写真を見る ーーでは、続いて巨人について教えてください。

真中
 ジャイアンツの場合は坂本勇人の離脱が、とてつもなく大きいですよね。中田翔や中島宏之らベテランの力に頼ったり、若手の中山礼都を抜擢したりしているけど、それでもまだまだ苦しいですからね。ポランコやウォーカーが頑張っているけど、カープのような打線のつながりはまだできていないと思いますね。それに投手陣が本当に苦しい。先発も中継ぎ陣も、かなり厳しい状況にありますね。

若手投手に頼らざるを得ない巨人

ーー開幕当初は、ドラフト1位ルーキーの大勢投手、3位の赤星優志投手、プロ2年目の山崎伊織投手、育成からはい上がった堀田賢慎投手、そして平内龍太投手と、立て続けに「プロ初勝利」が続いて、投手陣の若返りも図りつつあります。

真中 若手投手の台頭はチームに勢いをもたらすけど、やっぱり、そのあとも勝ち続けるというのは難しいんです。結果的に菅野智之が白星を積み重ねているけど、若手選手はまだまだ未知数なので、やっぱり坂本とか菅野に頼らざるを得ないのが現状だと思いますね。

ーーそのなかで、ルーキーの大勢投手はクローザーとして奮闘していますね。

真中 本当に立派にやっていると思いますね。ボールが強いからクローザーとしての適性がありますね。去年の広島の栗林良吏みたいに年間を通じて働けるのか? それとも、夏場に一度休養を挟んだほうがいいのか? そのあたりの見極めがすごく大事になりますね。

ーーボールの勢いもすごいし、マウンド度胸もありそうですね。

真中 マウンド度胸は確かにすごい。でも、かつてのDeNA・山?康晃、楽天・松井裕樹のように、怖さを知らない1年目は意外と抑えることもできるんです。何度か痛い目に遭って、本当の怖さを知った時に同じピッチングができるかどうか? 真価が問われるのはその時でしょうね。

ーーでは、昨年は日本一に輝き、今季もここまで首位を走っているヤクルトについては、どのように見ていますか?

真中
 現状、チーム力が一番高いのは間違いなくヤクルトでしょうね。中村悠平が開幕前に離脱した。開幕後には奥川恭伸、サンタナも故障離脱した。中村は復帰を果たしているけど、去年のベストメンバーがそろわないなかで、実に粘り強く戦って勝利をものにしていると思いますね。

ーーその要因は何でしょうか?

真中 「代わり」と言っては失礼だけど、青木宣親が不振にあえいでいても、その代わりに出ている山崎晃大朗、太田賢吾がすごく頑張っているし、長岡秀樹、濱田太貴、内山壮真といった若手がのびのびとプレーしながら、みんなが一丸となって戦っているのがいい結果に出ていますね。