パ・リーグの「1番打者」を高木豊が診断。「ダントツで盗塁王を獲れる」選手とは?

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

――1番は何が何でも塁に出るという姿勢が大切?

高木 フォアボールやエラー、内野安打、ポテンヒット......「出塁できるならなんでもいい」と泥臭くいけるんだったらいいですけど、スマートにホームランを打ってベースを一周回って帰ってきたいという考えは、1番にはいらないです。

――ロッテは、オープン戦で首位打者と最多盗塁をマークした髙部瑛斗選手が、開幕から1番打者を務めてきました。5月27日の試合から、昨季に最多安打と盗塁王のタイトルを獲得した荻野貴司選手が復帰しましたが、安定した活躍を見せていました。

高木 髙部はいい1番打者になりますよ。ただ、1番というよりも、将来的には3番打者タイプかなと思います。バットコントロールがいいので、勝負を決められる打者になっていくんじゃないかと。今後、いろいろな投手に慣れて経験を積んでいくと打率も上がっていくはずです。あんなにバットコントロールのいい打者はそうそう出てこないですよ。

――バットコントロールのレベルが高い?

高木 高いですし、伸びしろをすごく感じます。出塁率はそれほど高くないですが.310くらいは打てる打者だと思います。足も速いですしね。ロッテとしては髙部が1番に定着し、ほかに3番を任せられる打者が育ってくれば、すごく嫌な打線になると思います。

――最後に日本ハムですが、1番打者に限らず、どの打順も多くの選手が起用されています。ただ、最近の試合では、首位打者の松本剛選手が務めることが多くなっています。

高木 1番打者をまだ決めていないんでしょうね。今年4月に(腰椎椎間板ヘルニアの)手術を受けて出遅れていますけど、僕は五十幡亮汰が適任だと思っています。12球団の中でもトップクラスの"特別な足"を持っていることは、やはり魅力的です。

 五十幡のいない現状のメンバーで考えると、松本が適任でしょう。今季は打率、出塁率ともに高いですし、足もある。今は近藤健介が故障で離脱していますが、戻ってきたら、1番・松本、3番・近藤という打順が組めて得点が計算できます。

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