五十嵐亮太が注目する若手選手は? セ・パの新人クローザー、将来の4番候補、古巣ヤクルトの有望株にも言及

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual

五十嵐亮太インタビュー 前編
注目の新人・若手選手たち

2人の新人クローザーに注目

――ペナントレースが開幕しておよそ2カ月が経過し、現在は交流戦の真っ最中です。各球団、イキのいい若手選手が台頭していますが、五十嵐さんの目からご覧になって、注目の新人、若手選手を教えてください。まずは投手から。

五十嵐 真っ先に思い浮かぶのは、巨人のクローザーとして見事なピッチングを見せている大勢投手。ルーキーなので、配球に関してはまだキャッチャーと相談しながら投げているとは思いますけど、真っ直ぐに力があるし、自分のボールがしっかりと投げ込めている点がとてもいい。マウンド上の雰囲気もすごくいいです。

ルーキーながらクローザーとして活躍する巨人の大勢(左)と日本ハムの北山亘基ルーキーながらクローザーとして活躍する巨人の大勢(左)と日本ハムの北山亘基この記事に関連する写真を見る――昨年は広島の新人、栗林良吏投手がすぐに抑えとして活躍しました。ルーキーでいきなりクローザーに抜擢されるのはすごいことですね。

五十嵐 ここ最近、アマチュアからプロに入ってすぐに活躍できる新人が増えている気がしますね。一昨年の広島・森下暢仁投手もそうだし、去年は阪神の伊藤将司投手、佐藤輝明選手、中野拓夢選手、DeNA・牧秀悟選手、日本ハム・伊藤大海投手など続出しています。これはプロのレベルが下がったのではなく、アマチュアのレベルが上がっているからだと思います。

――アマチュアのレベルが上がっている要因は何でしょうか?

五十嵐 アマチュアチームでも、今はYouTubeなどの動画でさまざまなことを学ぶことができますし、動作解析など細かいデータを目にしたりする機会が増えていて、きちんと数値化して自分のことを把握したり、課題を克服したりしているからだと思います。目指すべき答えが明確であれば、そこに至るまでのプロセスや取り組むべきことも明確になるので、無駄なく練習ができているからじゃないかと。

――大勢投手以外に気になる新人投手はいますか?

五十嵐 こちらもクローザーになりますけど、日本ハムのドラフト8位ルーキー、北山亘基投手もいいですね。キャンプの時に初めて見て、開幕前から注目していました。ここ数日は打たれる場面もありますが、よく頑張っていると思います。彼は真っ直ぐにキレがあって、カーブのスピン量が多い。フォークも、ゴロを打たせるようなスプリットではなくて、空振りが取れるようなしっかりと落ちるボール。ストレート、カーブ、フォーク、それぞれに見どころがありますね。クローザー向きだと思います。

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