高木豊のパ・リーグ新助っ人診断。唯一の「×評価」だった球団は? (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

西武【○】

《新外国人助っ人》

●バーチ・スミス(投手:右投げ)

●ディートリック・エンス(投手:左投げ)

●ボー・タカハシ(投手:右投げ)

●ブライアン・オグレディ(外野手:左打ち)

●ジャンセン・ウィティ(内野手:右打ち)

※取材時点でボー・タカハシは投球回数が少なかったため、評価を省略。

「スミスは真っ直ぐに伸びがあって力があります。制球力もありますし、非常に安定していると思います。投球フォームもきれいですし、大崩れすることなく、ある程度計算しながら試合を運べる投手という印象です。

 メジャーでは主にリリーフで投げていたようですが、リリーフの経験のある投手が先発すると、ひとりひとりの打者をすごく大事にするのでいいと思いますよ。問題はスタミナ。来日初登板のロッテ戦で投げた時にも7回で代えられていましたね。ただ、これは慣れていくと解消されるでしょう。

 エンスは先発投手ですが、ほとんどが真っ直ぐとカットボールの2種。球種が少ないだけにボールのキレが持続するといいと思いますが、つかまり出したらすぐに代えたほうがいいのかなと思ってしまいます。リリーフでも球種は3つくらい持っていてほしいですね。

 他の球種も投げられると思いますが、カーブにしろチェンジアップにしろ、割合が少ないところを見ると自信がないんでしょう。真っ直ぐともうひとつがカットボールというのは、今後ちょっと苦しくなるだろうと思います。突発的に制球が乱れるのも気がかりです。

 ジャンセンは日本の投手のボールの質などに対応しかかっている時でしたが、故障で離脱してしまいましたね。一方のオグレディはパワーもありますし、比較的早い段階で日本の投手に対応できてきているのではないでしょうか。

 ただ、左肩が少し早く突っ込むので、今後はスライダー系の球で膝下を攻められることが多くなる気がします。そこを見極められるか、振ってしまうかでだいぶ成績が変わると思いますが、打率、ホームランともにある程度期待できると思います」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る