高木豊がセ・リーグの新外国人選手を4段階で評価。開幕戦で救援に失敗した阪神ケラーの課題も指摘

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Kyodo News

阪神【○】

《新外国人助っ人》

●アーロン・ウィルカーソン(投手:右投げ)

●カイル・ケラー(投手:右投げ)

「最近パワー系の投手が増えているなか、ウィルカーソンは制球力とコンビネーションで抑えていくタイプで、クレバーな投手だと思います。外国人投手はボールを連発したり、力任せに投げていく投手が過去には多かったんですけど、非常にまとまっている印象ですし、阪神打線の援護次第で10勝ぐらいは期待できそうです。

 ケラーは開幕から登板2試合で救援に失敗しましたけど、実力はあると思うんです。ただ、あの打たれ方(ヤクルトとの開幕戦で9回に2本塁打を浴びるなど3失点)は精神的にきついですよね。得意球のカーブを致命的な場面で打たれているというのがまた......。

 昨年マイナーで奪三振率が高かったんですが、マイナーぐらいだとあのカーブでも打たれなかったんだと思います。ただ、日本人の打者は変化球を打つことに長けているので、そのあたりは捕手が考えてあげなければいけません。ケラーの特長と日本人打者の特長を照らし合わせると、やはりコンビネーションが必要なピッチャーなので。ちょっとしたボタンのかけ違いでいいスタートを切れず、ああなってしまったんでしょうね。

 あと、カーブを投げる時に投げ方が少し緩むんだと思います。だから、いい打者であれば、投げる前からカーブが来るとわかるんじゃないですか。打たれたのは全部カーブでしたからね。クローザーでの起用を考えていたと思うんですけど、今後はセットアッパーぐらいで使って、よかったらクローザーにするとか、配慮してあげたほうがいいかもしれません」

※取材時点でヤクルトのコールとスアレスは一軍での出場がなかったため、評価を省略。DeNAのクリスキーは投球回数が少なかったため、評価を省略。

ヤクルト【―】

《新外国人助っ人》

●A・J・コール(投手:右投げ)

●アンドリュー・スアレス(投手:左投げ)

中日【―】

《新外国人助っ人》

無し

DeNA【―】

《新外国人助っ人》

●ブルックス・クリスキー(投手:右投げ)

(パ・リーグ編:日本野球に慣れてきた選手も多い中で、唯一の「×評価」だった球団は?>>)

元プロ野球選手のYouTuberのパイオニア

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