谷繁元信のセ・リーグ順位予想。巨人と阪神はどっちが上? 連覇を狙うヤクルトの不安は? そして最下位は... (3ページ目)

  • 中島大輔●取材・文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Jiji Photo

 上積みがあるとすれば、レギュラー定着が期待される岡林勇希と石川昂弥。岡林はオープン戦でも好調でしたが、石川がどれくらい数字を出していけるか。

 石川がサードに入ることで、高橋周平をセカンドにコンバートしました。石川次第では周平をサードに戻さなくてはいけなくなるので、立浪和義監督がどこまで我慢して石川を使うか。逆に石川は、立浪監督を我慢させるようなプレーを見せ続けないといけません。

【4位予想:DeNA】

 昨年は外国人選手たちがコロナの影響で開幕に間に合わず、最下位になりました。今年は抑え候補の(ブルックス・)クリスキーを除いてシーズン頭から揃いましたが、(タイラー・)オースティンと(ネフタリ・)ソトが負傷の影響で開幕絶望となっています。

 投手陣の不安も解消されたわけではありません。先発では今永昇太が左腕前腕の炎症で出遅れ、ローテーションの頭数がそろうかも未知数です。勝ちパターンの中継ぎも、フタを開けてみないとわかりません。

 長らく抑えを務めてきた山崎康晃はここ数年、パフォーマンスが落ちてきているのか、あるいは相手バッターが慣れたのか。その両方だと感じます。見ていて、相手バッターが山崎を嫌がっている印象を受けません。三嶋一輝も同様です。

 新しいピッチャーに出てきてほしいところで、中継ぎに配置転換されたのが大卒2年目の入江大生。実績のあるところでは三上朋也がオープン戦ではしっかり投げられていたし、田中健二朗がトミー・ジョン手術から昨年最後に戻ってきました。ピッチャー陣で一番のベテランなので、まとめ役がブルペンにいるのは大きいと思います。

 攻撃面は、レギュラー陣の得点能力はかなりあります。牧秀悟は大卒1年目で打率.314、22本塁打、71打点を残しましたが、今年もやるでしょう。キャッチャー目線で見て、そんなに穴がないんですよね。インサイドはうまくさばきますし、アウトコースも逆方向に打てます。

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