真中満「ヤクルト連覇の可能性は60%」。村上宗隆ら打線を分析、投手陣の不安要素も語った

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Kyodo News

チャレンジャーとして目の前の試合を戦い抜く

ーー昨年、12球団トップとなる625得点をたたき出した野手陣については、どのようにご覧になっていますか?

真中 打線に関しては、不安要素はないと思いますね。強いて言えば、一番を任される塩見泰隆がシーズンを通じてコンスタントに成績を残せるようになってほしいという思いはあります。彼の場合はいい時と悪い時の波がちょっと激しい。引っ張れば長打もある、追い込まれたらセンターから逆方向に打つ意識もある。いい選手になったけど、彼にはもうワンランク上を目指してほしいね。

ーー昨年は2番で活躍したベテランの青木宣親選手はいかがでしょうか?

真中 青木の場合、まだまだ元気なので頼りになりますよ。ただ、40歳という年齢を考えると、適度に休養を与えながらの起用が現実的だと思うんです。本人は「休みたくない」と言うと思うけど、首脳陣はコンディションを気にしながら起用するでしょうね。現状のレギュラーメンバーを考えると、若手、控え選手にとっては青木のポジションをがむしゃらに奪いにいかないとダメだよね。

ーー青木選手の座をおびやかす若手候補は誰でしょう? オープン戦で爆発した濱田太貴選手や渡邉大樹選手ら、イキのいい若手も控えていますが。

真中
 実際のところ、山崎晃大朗、宮本丈あたりが候補になってくるとは思うけど、まだ青木をおびやかすような存在とは言いがたいかな? 宮本はバッティングはいいけど、外野守備はまだ素人だし、並木秀尊は足が魅力的だけど、バッティングはまだまだ粗削りだし......。そうなると、今年も青木の存在感は際立つかもしれないですね。

ーー主軸となる山田哲人、村上宗隆の両選手は今年も死角なしでしょうか?

真中 年齢的にもキャリア的にも、まだまだ死角なしと言っていいんじゃないかな? ふたりとも故障さえなければ、ある程度の成績は確実に残せますからね。村上もそうだけど、山田もオープン戦の成績はまったく関係ないですから。特に山田は公式戦、クライマックスシリーズ、日本シリーズ、侍ジャパン戦など、大舞台になればなるほど力を発揮するタイプの男だから、シーズンが佳境になればなるほど頼りになりますよ。

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