石毛宏典のパ・リーグ順位予想。3位から5位は「甲乙つけがたい」。古巣の西武ではドラ1・隅田を高評価 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

――今年は投打のバランスが整ってきた印象ですか?

石毛 投打のレベルでいくと、西武がそこそこ安定してるという印象です。やはり隅田の加入が大きい。投球を見ましたが、打ち取り方がいいですね。「いい当たりが正面をついて結果オーライ」ではなく、けっこう打者が崩されているんですよ。打ち取る術を知っている投手だと思いますし、ふた桁勝てるような気がします。ましてや左に好打者が多い野球界で、大きく崩れることがなさそうな、計算できる左投手は大きな戦力になると思います。

――セットアッパー、クローザーに増田投手がなるのか、平良投手がなるのかというお話がありましたが、どう見ていますか?

石毛 増田は年齢的な影響もあるのか、だいぶ力が落ちてきた印象はあるものの、彼が復活すればリリーフに厚みが出ますし大きなポイントだと思っています。今年はシーズンでどんなボールを投げるのか注目しています。

【2位予想:楽天】

――2位に予想されているのが楽天。今年の状態をどう見ていますか?

石毛 田中将大、則本昂大、岸孝之、涌井秀章ら実績のある投手に加え、昨年10勝を挙げた瀧中瞭太、9勝を挙げた早川隆久がいるなど、先発投手の枚数がそろっています。昨年、田中は4勝しかできていないのが不思議なぐらい数字自体はよかったですし。

 打線は浅村栄斗がいますが、ほかに長打を打てる打者があまりいないのが不安材料です。新外国人がどれくらいやれるか、というのもありますが、もうひとりくらい長打力のある打者がスタメンにほしいところですね。

【3位~5位予想:オリックス、ロッテ、ソフトバンクのいずれか】

――3位~5位は「甲乙つけがたい」とのことですが、各チームの印象はどうですか?例えばオリックスも、投手陣は絶対的エースの山本由伸投手を中心に充実している印象です。

石毛 投げるほうでは山本、宮城大弥、打つほうでは吉田正尚、杉本裕太郎と柱になるような選手がいるのは大きいと思います。若手では、紅林弘太郎が試合に出て優勝も経験して、ひと皮むけたような感じがしますが、まだ若いので今年はどうなるか。心配なのは、吉田が故障した場合にだいぶ攻撃力が落ちること。そうなった場合、外国人選手をはじめ、他の選手たちがどれだけ穴を埋められるかですね。

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